子育てへの不安から脱却した私だから伝えられること:近藤奈央さん

国富町本庄在住の近藤奈央さんは、来月で2人目の子を出産予定の働くママです。
社労士事務所でパートをする傍ら、奈央さんが活動を続けているのがマザーズコーチング。
今の活動を始めたきっかけや、そこに至るまでの経緯をうかがいました。
身近に感じていた教育
神奈川県の生まれで、宮崎県宮崎市育ちの奈央さん。
奈央さんのお母さんは、小学校の教員を経て塾の講師をしていました。
教育には強いこだわりを持ったお母さんで、小さい頃から教育の現場を身近に感じていたと言います。
そんな中、高校時代に聞いた講演会をきっかけにカウンセリングに興味を持ち出した奈央さんは、臨床心理学を学ぶため鹿児島大学教育学部へ進学を決めます。
女性が働きづらい職場
大学進学した当時は、大学院へ進み臨床心理学の勉強を続けるのだという意気込みでしたが、卒業前に目指していた職場環境が女性にとって働きづらいという現実を知り、カウンセラーとしての道を一度諦めるかたちになりました。
卒業して鹿児島に残るか宮崎に帰るか悩んでいた奈央さん。
大学在籍中に、奈央さんのお父さんが倒れて介護が必要な状態ということもあり、宮崎へ戻ることを決意しました。
出会いが教えてくれた新たな目標
宮崎へ戻り、母が営む塾の講師や看護助手などを経験した奈央さんは、30歳で職業訓練校に入校します。
その時の出会いが、当時の奈央さんに大きな目標を与えてくれたのです。
それは“本(ほん)”と“人(ひと)”です。
当時、担任の影響で1週間に20冊ほど本を読んでいた奈央さんは、1冊の本に出会います。
元カメラマンが執筆した児童養護施設についての本。
当時、児童養護施設の存在を知らなかった奈央さんは、その本に掲載されている写真に衝撃を受け、職業訓練校修了後に児童養護施設へ就職することを決意します。
宮崎県内でも数が少なかった児童養護施設を探していた時に手を差し伸べてくれたのがクラスメイト。
その人のいとこが、木城町の児童養護施設で働いていたので紹介してくれ、その施設に就職することになります。
知らず知らずのうちに身についた家事のスキル
子供たちと同じ建物で寝泊まりしながら、子供たちと向き合っていた奈央さんに施設で身に付けたことを訪ね、真っ先に口にしたのが料理。
もともとお母さんの手伝いで料理にはそこそこ自信があった奈央さんですが、相手は50人ほどのお子さんたち。
当然、作るご飯の量も尋常ではありません。
中学・高校のクラスを任されていた奈央さんは、子供たちのために他の職員と交代で朝食とお弁当を作ります。
料理ができるだけではダメ。
いかに子供達が登校するまでに準備するための要領を良くするかが重要だったと言います。それは、今の子育てにも活かされている。
お相手は年下の保育士さん?
奈央さんと同期で入社したのが、今のご主人さん。
教員免許を所有する奈央さんとは異なり、保育士免許を持った元保育士のご主人さんです。
子供たちと共同生活をしていた施設なので、職員が子供達の親代わり。
結婚すると必然的に退職するような職場だったので、33歳で結婚した時に寿退社し、翌年可愛い我が子を授かりました。
「社内恋愛だったから内緒にしていたのに、子供達にバレバレだった(笑)」
と、当時のことを照れ臭そうに話してくれました。
尽きることのない子育ての不安
どうしても物事への解釈を自分で思い込んでしまう性格だった奈央さん。
子育てに対する考えにも不安を抱えていました。
「本当にこのままで良いのだろうか?」
そこで出会ったのが職業訓練校時代にコーチングの指導をしてた先生。
東京に本社がある団体の代表が、新たにマザーズコーチングの団体を立ち上げるという話を教えてくれたのです。
コーチングの本質は、言葉(感情)を掘り下げること。
奈央さんは、自分の気持ちを掘り下げてもらい本当に大切にしていることを気付かせてもらったそうです。
それ以降、子育てに対して尽きることのなかった悩みは消え去り、肩の力を抜いて家族と接することができるようになったことで、自分も同じような悩みを抱えた人の力になりたいと考えるようになります。
1人からでも受講できるコーチング
3年前にマザーズティーチャーの資格を取得した奈央さん。
国富町に在籍する講師は奈央さん1人だけだそうです。
子育てに不安を抱え、尚且つそこから脱却した奈央さんだから話せる言葉。
同じような悩みを抱えたお母さんたちに、自分自身を見つめ直し、自分が求める本当の子育て、子供に対する対応を見つけることができる講座は奈央さんの都合次第でいつでも、どこでも1人でも受講可能です。
※7月に出産を控えているため、10月以降ならいつでも声をかけてくださいとのこと。
「奈央さんの子育てを見ているとなんだか楽しそう」
そんなことを言われる母親になることが、今後の目標である奈央さん。
子供は遠慮せずに、やりたいことを両親へ相談する。
子供がやりたいとを優しく見守る。
そのことだけを子育ての中で重きを置いている素敵なお母さん。

元気な赤ちゃんに会えるのを楽しみにしています
宮崎市から、結婚を機に国富町へ移り移り住んだ奈央さんは、取材の最後に
「国富町の人たちの温かさには驚かされました。知らない近所の方がまるで身内のように接してくれ、いつも本当に感謝しています」
と、地元の人への感謝の言葉も口にしていました。
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